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健康・医療豆知識

 

虫除け剤(DEET)について

 

蚊その他の昆虫が媒介する感染症が多数存在している当地では虫除け剤(商品名:OFF!等)を使う場面が多いですが、その主成分であるDEET(ディート)をご存じでしょうか。以下DEETについて概説しますので参照下さい。
DEETは第二次世界大戦のジャングル戦の経験からアメリカ陸軍で開発されました。当初は軍事用に用いられていましたが1957年に民生品としての使用がはじまり、現在では世界中で広く用いられています。
DEETの作用メカニズムの詳細はいまだ明らかではありませんが非常に効果的で、昆虫に限らずヒルやナメクジ等の一部に対しても効果のあることがわかっています。
DEETは各種研究から人の健康に重大な影響を及ぼさないとされていますが、人によってはアレルギー反応や肌荒れを起こすことがあります。
また動物実験では連続的大量摂取で神経毒性がみられたとの報告もありますが、一般的にはこの危険性はDEET使用により避けられる各種感染症の危険と比較すると極めて小さいと考えられています。

DEETの使用上の注意ですが、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)やアメリカ環境保護庁(EPA)は

  1. 製品ラベルの使用方法、注意書きを良く読む。
  2. 子供の手の届かないところに保管する。
  3. 顔に用いる時はまず手にスプレーしてから顔に塗る。直接顔にスプレーしない。
  4. 外出時のみ用い、帰宅したら速やかに石鹸と水で洗い落とす。
  5. 露出した皮膚、衣服にのみ用いる。衣服の下には用いない。使いすぎない。
  6. DEETは生後二ヶ月以上の乳児、小児、大人に使用できる。
  7. 子供に自分一人では使用させない。
  8. 乳幼児に使用する場合は手のひら、目、口を避ける。
  9. 飲み込んだり吸入したり目に入れたりしない(飲み込むと有毒)。
  10. 怪我をした場所や炎症を起こした皮膚には用いない。
  11. 乳児には大人の手のひらで薄くのばしたものを塗る。
  12. 日焼け止めと併用する場合は、日焼け止めを先に塗りその上に塗る。

・・・等のことを推奨しています。

DEETの効果持続時間は製剤の濃度上昇とともに高まり、5%製剤で約90分・20%製剤で約4時間ですが、50%を超えると効果に違いはみられないとしています。
またDEETはプラスチック、レーヨン、皮革を変質させる可能性がありますので注意が必要です。綿、毛糸、ナイロンは大丈夫とされています。

 

 


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