対ホンジュラス経済協力の概要
ホンジュラスに対し、1970年代に無償資金協力及び円借款が開始され、技術協力についても1975年の「青年海外協力隊派遣取極」の締結を契機に本格的に開始されました。2007年1月12日には「技術協力に関する日本国政府とホンジュラス共和国との間の協定」が締結され、技術協力を円滑に実施する枠組みが構築されました。1998年にハリケーン・ミッチが同国に未曾有の損害をもたらし、死者・行方不明者は約2万人、被害総額は国民総生産の約4割に上りました。我が国は緊急物資援助、資金援助のほか、自衛隊による初めての国際緊急援助隊を派遣し、医療活動及び防疫活動を行い、その後も橋の架け替えや上水道の復旧等の支援を積極的に行いました。2010年、ホンジュラス政府は、長期的な国家開発目標として 「国家ビジョン2010-2038」を掲げ、積極的に自国の課題に取り組む意思を表明し、ミレニアム開発目標(MDGs)の達成に取り組んでいます。我が国はその取組を支援し、特に地方の貧困削減や脆弱な産業構造の改善に向けた経済的・社会的格差の緩和、および自然災害に頻繁に見舞われるホンジュラスの防災に重点をおいて支援を行っています。
具体的な経済協力の実施状況
- 無償資金協力
2012年度は、環境・気候変動対策無償資金協力「テグシガルパ市内給水施設小水力発電導入計画」及び防災・災害復興支援無償資金協力「デモクラシア橋補修計画」の実施に関する書簡の交換が行われました。「テグシガルパ市内給水施設小水力発電導入計画」は、テグシガルパ市内の2か所の浄水場内において未利用エネルギーである水流を利用した小水力発電設備を整備し、これまでの消費電力を上回る電力量を発電することにより,同浄水場の効率的な運営と再生可能エネルギーの利用促進を図るものです。また、中小企業を含む我が国の技術・製品を積極的に活用することにより、優れた技術を有する我が国企業の国際展開を後押しすることも目指しています。「デモクラシア橋補修計画」は、デモクラシア橋の橋脚及び橋台の補修・補強工事、伸縮装置の交換工事等を行うものです。これにより、物流の重要地点となっているホンジュラス北部において、安全で円滑な交通が確保され、地域の経済活性化に貢献することが期待されます。
また、ホンジュラスにおいて、初めての日本NGO連携無償案件として、妊産婦および乳児死亡率の減少を目標とする「母子保健センター利用促進プロジェクト」、および地域レベルでの治安状況の改善を目標とする「首都テグシガルパ市における青少年育成を通じた安全コミュニティづくり支援事業」が開始されました。
さらに、2012年では、18件の草の根・人間の安全保障無償資金協力などの案件を実施しました。
- 技術協力
対ホンジュラスの技術協力は、1975年の青年海外協力隊派遣取極の締結を契機に本格的に開始され、ボランティアの派遣とともに、技術協力プロジェクトや研修員受入、専門家派遣等を通じて、ホンジュラスの人材育成や能力開発を図ってきました。2007年1月12日には「技術協力に関する日本国政府とホンジュラス共和国政府との間の協定」が締結され、技術協力を計画的かつ効果的に実施するための新たな枠組みが構築されました。現在までの実績(2011年度までの累計)は次のとおりです。
総額: 395.71億円
研修員受入: 2,584人
専門家派遣: 909人
調査団派遣: 1,707人
協力隊派遣: 1,113人
機材供与: 4,069.90百万円
その他ボランティア: 151人
詳しくは国際協力機構ホンジュラス事務所のホームページをご覧下さい。
ODA不正腐敗情報相談窓口 (2014年7月16日)
在ホンジュラス日本国大使館,
Col. San Carlos, Calzada Rep. Paraguay, Tegucigalpa, M.D.C., Honduras, C.A.
(Apartado Postal 3232)
TEL : (504)2236-5511, 2236-6828, 2236-6829
FAX : (504) 2236-6100
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