令和3年度プレスツアー

令和4年4月5日
3月24日から25日,現地メディア向けプレスツアーを実施し,新聞・テレビ6社8名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。このプレスツアーは,日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに,ホンジュラスの政府関係者,知識層およびホンジュラス国民への情報発信を強化するためのものです。
 
プレス一行は、当国南部及び首都テグシガルパ市を訪れ、(1)無償資金協力「乾燥回廊における移住防止及び帰還移民の再統合のための食料安全保障に向けた生計の強靭性向上計画(WFP連携)」、(2)無償資金協力「国道一号線橋梁架け替え計画」、(3)草の根無償「ナカオメ市ラモン・ロサ基礎教育学校増改築計画」、(4)技術協力「保健サービスネットワーク(RISS)を通じた保健サービスデリバリー強化プロジェクト」、(5)ノンプロ見返り資金「教育病院磁気共鳴画像(MRI)検査機整備計画」、(6)経済社会開発計画(医療機材整備)、(7)経済社会開発計画(干ばつ支援)の視察を行いました。
 
1日目の様子
1日目は、「乾燥回廊における移住防止及び帰還移民の再統合のための食料安全保障に向けた生計の強靭性向上計画(WFP連携)」、無償資金協力「国道一号線橋梁架け替え計画」及び草の根無償「ナカオメ市ラモン・ロサ基礎教育学校増改築計画」の引渡式を視察しました。気候変動による干ばつ被害が深刻な、ラパス県グアヒキロ市のプロジェクトサイトを訪問し、国連食糧計画(WFP)関係者及び裨益住民が、干ばつ対応及び生計向上に向け行っている取り組みを紹介し、本件が地域住民の生活改善及び気候変動に対する強靭性向上に大きく貢献している旨説明しました。
グアヒキロ市訪問後、プレス一行は、当国南部のバジェ県ナカオメ市に移動し、無償資金協力「国道一号線橋梁架け替え計画」の建設予定地を視察しました。本件は、国際幹線道路であるパンアメリカンハイウェイの一部を構成する国道一号線に位置し、老朽化が進み安全上のリスクを抱えるグアシロペ橋を日本の災害に強い技術を活用し架け替えるものです。プレスツアーではベラスケス・インフラ公共サービス(INSEP)副大臣がインタビューに応じ、本プロジェクトが中米地域及び当国の物流や経済活性化に貢献するとともに、災害対応能力の強化にも寄与する旨説明しました。
最後に、プレス一行は、草の根無償「ナカオメ市ラモン・ロサ基礎教育学校増改築計画」の引渡式を視察しました。本件では、ラモン・ロサ基礎教育学校において技術工作室が新設され、既存校舎の電化施設、屋根、床等が改修されるとともに、教育備品が整備されました。引渡式に出席した中原大使が、日本の対ホンジュラス開発協力における教育の重要性についてメディア関係者に説明を行いました。
 
グアヒキロ市に整備された貯水池 ラモン・ロサ基礎教育学校引渡式
ラモン・ロサ基礎教育学校に通う子供たち

2日目の様子
2日目は、テグシガルパ市にて技術協力「保健サービスネットワーク(RISS)を通じた保健サービスデリバリー強化プロジェクト」、ノンプロ見返り資金「教育病院磁気共鳴画像(MRI)検査機整備計画」、経済社会開発計画(医療機材整備)及び経済社会開発計画(干ばつ支援)を視察しました。「保健サービスネットワーク(RISS)を通じた保健サービスデリバリー強化プロジェクト」では、糖尿病や高血圧等の非感染症疾患の治療体制を強化するための技術支援が行われ、その一環として保健省に上記疾患の治療に資する医薬品が供与されました。供与式では、マテウ保健大臣が、プロジェクト内容及び日本政府の保健分野における支援に対し謝意を述べました。
その後、プレス一行は、教育病院に移動し「教育病院磁気共鳴画像(MRI)検査機整備計画」を通じて整備されたMRI検査機を視察しました。本MRI検査機はホンジュラスの公立病院に整備された初めての検査機となっており、同検査機の整備によって、これまで高額な費用が必要となっていたMRI検査が無料で受けられるようになり、また円滑な検査及び診断が可能となりました。
教育病院訪問後、国立心肺研究所(Torax病院)を訪問し、経済社会開発計画を通じた医療器材整備を視察しました。本件では、新型コロナウイルス感染拡大による医療体制のひっ迫を防ぐために、国内各地の公立病院に対し救急車、移動式X線撮影装置等の医療器材が供与され、当国の保健医療体制の強化に貢献しました。
最後に、プレス一行は、緊急事態対処常設委員会(COPECO)にて経済社会開発計画を通じて整備された干ばつ機材を視察しました。当国では、気候変動の影響により干ばつが深刻化しており、本プロジェクトでは、干ばつ被害に苦しむ小規模農家の食料安全保障のため、農業用水等の確保に向けた井戸の掘削を可能にする井戸掘削用機材等が供与されました。
 
保健省に対する医薬品供与 教育病院に整備されたMRI検査機
干ばつ支援を通じ供与された井戸掘削機

なお、プレスツアー後、当国主要紙やテレビ、ネットメディア等で、本事業を通じて紹介した我が国の開発協力事業が報道されました。
 
関連リンク(外部サイト)
プレスツアー後にリリースされた新聞記事
2022年3月25日付ラ・トリブナ紙
(西語)Embajada del Japón y JICA visitan varios proyectos en el sur
(邦訳:「日本大使館及びJICAが、南部地域のプロジェクトを訪問」)
2022年3月26日付ラ・プレンサ紙
(西語)Japón apoya a Salud para fortalecer red atención
(邦訳:「日本が保健省の医療体制強化を支援」)
2022年3月28日付ラ・トリブナ紙
(西語)JICA entrega L3.83 millones en fármacos a Secretaría de Salud
(邦訳:「日本が保健省に対し383万レンピラ相当の医薬品を供与」)
プレスツアー後にリリースされたウェブ記事
(西語)Japón supervisa proyectos que se desarrollan en sur del país
(邦訳:「日本関係者が当国南部で実施中の開発協力案件を視察」)
(西語)Embajada del Japón y JICA realizan gira en proyectos de la zona sur
(邦訳:「日本大使館及びJICAが、南部地域のプロジェクトを訪問」)
(西語)Miles de hondureños beneficiados con proyectos promovidos por el gobierno de Japón
(邦訳:「日本の支援が多くのホンジュラス国民に裨益」)
(西語)Periodistas conocen proyectos que ejecuta Japón en el país
(邦訳:日本政府がホンジュラスで実施中の協力プロジェクトを紹介)